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働きやすいオフィスデザインに忘れてはいけない若者目線

昨今、大手企業がシェアオフィスの利用契約を結ぶなど、オフィスの在り方が変わってきています。自社のオフィスが旧式のままでは、新卒や第二新卒において働きやすさを重視した取り組みを行っている企業に取り残されてしまうかもしれません。こうした新しいことを取り込むには、その世代の視点で見てみなければわからないことがあります。そこで今回は若い世代から見た、現代のオフィスとその世代が働きやすい、働きたいと思えるオフィスについて考察します。

 

若者の就職観、会社に求めるものとは?

 

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株式会社マイナビが2017年4月に2018年3月卒業見込みの大学生に行った就職意識調査(http://mcs.mynavi.jp/enq/ishiki/data/ishiki_2018.pdf)の結果を発表しました。この中で大学生の就職観について聞いたところ、1位は「楽しく働きたい」で2位は「個人の生活と仕事を両立させたい」でした。この順位はここ数年ずっと変わらないようですが、理系の女子では「個人の生活と仕事を両立させたい」が「楽しく働きたい」を抜いて1位になるなど、ワークライフバランスを重視する大学生が増えているようです。

 

そして企業選択のポイントは、1位が「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」、2位が「安定している会社」、3位が「社風が良い会社」となっています。この結果だけですべてを決めることはできませんが、多くの若者は、プライベートを重視しながらも社風や社内の雰囲気のよい企業で楽しく働きたいと思っていることが伺えます。

 

労働環境や仕事内容と同様に離職理由となる人間関係

また厚生労働省が発表した「平成25年度若年者雇用実態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h25_gaikyou.pdf)の結果の中で、「初めて勤務した会社をやめた主な理由」という設問では、1位が「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」、2位が「人間関係がよくなかった」、そして3位が「仕事が自分に合わない」となっています。このことから仕事内容以上に、職場での人間関係が重要であると考えていることがわかります。

 

現代の若者はドライで、必要以上に人とかかわることを好まないといったイメージをお持ちのかたは多いかもしれません。しかしこの調査結果を見る限り、スタッフ間でのコミュニケーションがしっかりと取れ、オープンで明るい雰囲気のオフィスを求めている若者も少なくないことがおわかりいただけるのではないでしょうか。

 

若者が働きやすいオフィスに必須なコミュニケーションスペース

スタッフ同士のコミュニケーションを活性化させるには、単純に上司が若者に話しかけていけばよいわけではありません。互いが気軽にコミュニケーションを取れるようにする必要があります。そのために重要となってくるのがオフィスデザインです。

 

コピー機周辺のマグネットスペースに自動販売機やスタンディングデスクを設置する。いつでも立ち寄れるカフェスペースを設置する。休憩だけではなく簡単にミーティングも行えるオープンスペースを設置するなど、自然と人が集まるスペースを意識的につくることで、互いが気軽にコミュニケーションを取れるようになります。